現代経営環境で求められる、コンサルティング方法論とは(後編)

Guest :
濱脇賢一コンサルタント
  • 濱脇賢一

    コンサルタント

  • 筑波大学理工学数学類卒。大学在学中よりコンサルタントとして独立し、創業支援や事業計画の立案、広告戦略立案や地域ブランディングに従事する。また、長期でのBPRによる業務改善、中期での経営企画部・営業部へのハンズオンコンサルティングも経験。2018年より前身であるDONGURIに入社。現在、MIMIGURIにおけるコンサルティング事業の事業長を務め、経営コンサルティングや組織デザイン・ブランド戦略の策定などのプロジェクトオーナーも努め、幅広く企業・組織・事業の成長に伴走する。

  • このポッドキャストでは、株式会社MIMIGURI代表取締役Co-CEOであるミナベトモミをファシリテーターとして、MIMIGURIのメンバーやマネージャーをゲストに迎えて普段の業務やキャリアについてディスカッションしていきます。
  • 記念すべき第1回のゲストは、MIMIGURIのコンサルタントでありマネージャー(Head of Business)でもある濱脇賢一です。

前編あらすじ

大学在学中の起業から、数十社のコンサルティング経験を経てDONGURI(MIMIGURIの前身の会社の1つ)にジョインした濱脇賢一。MIMIGURIでは、あまり表舞台に出てこないコンサルタントですが、普段の業務では5つのサービスを統合的に用いながら経営全体にインパクトを生むような問題解決を心がけていると言います。

組織の不連続を繋ぎ直すコンサルの勘所とは

  • 「局所的な解決ではなく、統合的にみたときに経営にインパクトが生まれるように、手を付ける問題の順番に気をつける」と言う濱脇。それは、具体的にはどういうことだろうか?
  • 例えば、事業開発では最初にどれだけ意気込んでいても、半年〜1年で「やられなくなる」ことが多い。つまり、目標に向かう最適なプランを組んでいても、オペレーション体制が整っていない、ということがよくあるのだ。
  • このような状況では、現場と事業部のどちらもが悲鳴を上げることになるが、濱脇さんが心がけるのはその両方を含めて全体を最適化することだ。
  • 他にも例えば、評価制度は本来PL(損益計算書)と結びついていなければならないし、かつ、制度が適切に運用されるための土壌として組織設計がなければならない。その2点が忘れられて「スプレッドシートだけが導入されている」状況が多いのではないだろうか?
  • また、濱脇は「社内にどれほど多くのハッピーな資産を残せるか」という観点を大事にしているとも語る。
  • わかりやすい成果指標は、エグゼクティブやミドルマネージャーの笑顔だ。顧客がハッピーになるだけではなく、「社内の〇〇さんに褒められたんです!」や「その後昇格したんです」など、ハッピーが伝染していることがわかるときが一番嬉しいし、それこそが“最高のKPI”なのだと言う。
  • 組織の様々な“不連続”を繋ぎ直すことができれば、結果的に人同士も繋がっていき、立場が大きく違った人たちも歩み寄ることができるようになるのだ。

MIMIGURIと濱脇のこれから

  • 今後、濱脇がMIMIGURIで挑戦したいことは2つだ。1つは知見を広く横に展開していくこと、もう1つは仲間集めだ。
  • MIMIGURIでは、様々な規模・状況の企業からご依頼をいただくことが多い。成功も失敗も含めてサンプルケースが多いため、抽象化された形式知・暗黙知を、横展開できるのではないかと考えていると言う。

また、MIMIGURIでは中長期的な視点で会社のあるべき姿を考える機会が多い。だからこそ、社会全体に対して新しい価値を生み出すことが好きな人や、知的探究心をもってそのボトルネックを考えられる人が仲間になってくれればと願っている。